
売上1位を獲得するまでの軌跡
共有ポイント
- さまざまな課題に対して、多角的な視点からアプローチを取ろう!
- それぞれの強みを活かして、役割分担しながら取り組もう!
発表者
営業1部 柴田 直人(しばた なおと)
営業1部 吉澤 絵里奈(よしざわ えりな)
事例を通してノウハウの共有と営業プロセスの可視化を目指す「ベストプラクティス」。
第33回目は営業1部の柴田さんと吉澤さんにお話を伺いました。今回の記事では、三井デザインテックにおける長期的な取り組みについて、具体的な取り組みから効果的なアプローチ方法を紹介してくださいました。ぜひ最後までご覧ください。
― 最初に概要についてお聞かせいただけますか?
吉澤)(以下、吉)三井デザインテック(以下、DT)は、2022年から私と柴田さんの二人体制で担当しています。元々私が一人で担当していた客先だったので、すでにシェア率や関係値の構築は出来ていましたが、アッパー層=FISBAというICの固定概念が根強かったことから、なかなかLD(マンション)事業部で売上1位を取ることが出来ませんでした。
柴田)(以下、柴)産休・育休に入られた吉澤さんからDTを引き継ぎ、吉澤さん復帰後は二人体制として動き出したことで、一人では対応しきれなかったICの小さな困りごとにも、きめ細かく対応出来るようになりました。長期にわたる取り組みの結果、2024年度の前期売上において、LD(マンション)事業部で初めて1位を獲得することが出来ました。
― この営業活動を通して、どのような状態になることを目指しましたか?
吉)DTにはアミックス縫製(DT独自の縫製)とMANAS縫製の2パターンがあります。生地出しが多いため単価を上げることが難しく、高額物件はFISBAに流れてしまうケースが多々ありました。そこで、すべてのICから絶対的な信頼を得て、「高額物件はMANASに相談しよう」と思っていただけるような意識改革を目指しました。
― 売上1位を獲得するために、具体的に取り組まれたことについてお聞かせいただけますか?
柴)取り組み内容は、大きく分けて4つあります。
① 高級物件の工事を引き受ける
柴)以前は抱えるICが多くて対応が難しかった工事物件も、二人体制になった今、積極的に引き受けるようにしています。取り組みはじめて約3年、高額な工事物件を中心に柔軟に対応してきたことで、「MANAS=施工もできる生地メーカー」という印象に少しずつ変化しているように感じますね。
② エディター商品の認知(ラグ、スツール、アートパネルなどの販促を強化)
柴)DTは防炎物件が対象のため、販売可能な商品は限られていました。そこで、非防炎品(特にエディター商品)を販売する手段として、スツールやアートパネルの販促を進めることにしました。
Ritzwellの家具とMANASの生地のコラボレーション展示をきっかけに、椅子張り生地の魅力を最大限に引き出してくれるオリジナルスツールの販促を開始。ICとの会話で椅子や造作の張替え提案にあまり慣れていないことが分かり、基礎知識を深めるための椅子張り勉強会を実施しました。勉強会では椅子張り生地の選び方や強度の説明に加え、新作のファブリックや海外のホテル事例紹介を交えることで、トレンドに敏感なICの方々の興味をひくようにしました。
椅子張り勉強会、トレンドセミナーでの様子
吉)ラグの販促活動の中でICの方に好評だったのは、ラグと他のインテリアアイテムの生地を組み合わせたムードボードでのご提案です。ラグに合わせて生地を選び、そこから5つのテーマとカラーパレットを酒井さんに選定していただきました。さらに、ムードボードに合わせてコーディネートカードを制作したことで、より空間全体のイメージを具現化することができ、トータル提案に繋げることが出来ました。
*レディメイドラグと組み合わせたムードボードの詳細はこちら
コーディネートカード
<開催したセミナーについて>
・セミナー、勉強会、ブランドサーベイの開催
・販促強化にあげた商品を中心にICの方にインタビューを行いながらセミナーや勉強会を開催
・ブランドサーベイ~光とカーテンで彩るホスピタリティ性の高い暮らし
「MANAS×ルートロン×Modulex」
③ 細やかなメンテナンスや提案しやすい環境づくり
吉)DTのリブラボ東京(予約制のインテリアコーディネートサロン)では、展示サンプルをよりスムーズに使用できるよう工夫を重ねました。ICからの日々の問い合わせ内容を振り返り、どのように展示し、ツールに記載したらもっと提案しやすくなるのかを一番に考え、実現していきました。例えばハンガーのビニールポケットに、「商品紹介カード」を追加。そこにはデザインストーリーや一部商品のカラーネームの由来を記載しています。エンドユーザーへのご提案時にすぐに確認ができるので、自信を持って紹介できるようになり、商談もスムーズに進むようになったとのお声をいただいています。
ベストセラー、ロングセラー商品の表示
<環境づくりのために実施したこと>
・ベストセラー、ロングセラーの表示
・プライスカード裏面に商品紹介カードを入れる
・設置サンプルの紹介リストの作成と配信
・縫製サンプルはセットで販売していただけるよう、ドレープとレースの組み合わせで展示
・コーディネートカードの作成 など
④ 物件に合わせたムードボードの作成
柴)日頃から「このドレープに合わせるレースはどれが良いかしら?」といった、ICからのコーディネートの相談は多くあります。おすすめのコーディネートを僕たちから提案することによって、そのままのコーディネートでご発注いただけることが増えました。時間勝負であるICにとって、ムードボードでの空間提案はかなり効果があったと思います。
吉)具体的には来期の大型物件である「三田ガーデンヒルズ」向けて、21パターンのコーディネートをムードボードにしてご提案。あらかじめDTで決められたカラースキーム(床・壁・天井)に合わせて、エディター商品(RUBELLI)を使用したコーディネートをご紹介しました。実際にはすべてエディター商品で決まることは少ないというICの意見を参考に、カラースキームはそのままで商品を在庫品に置き換えた代替案もご提案し、選べるようにしています。
*三田ガーデンヒルズ 海外取寄品のムードボードはこちら
*三田ガーデンヒルズ 国内在庫品のムードボードはこちら
三田ガーデンヒルズ ムードボード
― 取り組みの中で工夫したポイントはありますか?
吉)こちらから一方的に発信するのではなく、ICが現在どのような物件を抱えており、どのような困りごとがあるのか、日々ご要望を伺いながらセミナー企画や環境づくりを行ってきました。ICの「困りごと」は会話の中から見えてくることがほとんどです。それらと丁寧に向き合い解消していくことが、信頼関係の構築や売上アップに繋がっているのだと思います。
― 日々の会話の中で、お客様の困りごとを見つけるコツはありますか?
柴)僕たちが抱えている困りごとをICに相談するという形で会話を広げていくと、相手の困りごとも出てくることが多いです。例えば、「このハンガーを導入したいと思っているのですが、どう思われますか。」など、相談ベースで意見を伺います。するとICからも、「実はこんな物件があって~、この生地の遮熱率は~」と、自然といまの悩みや課題を話してくれるようになるのです。
吉)私の場合、ICの方々との会話の中で困りごとは「何か」を見つけ出すようにしています。その積み重ねを通して、相手の立場なら何を知りたいかを想定し、先に聞いていくことは大切だと思います。
リブラボ 新作エディター紹介セミナーでの様子
― 今回の取り組みの中で、特に効果的だと感じたポイントはどんなことですか?
吉)ムードボードを活用した空間提案はかなり効果的だったと感じています。生地単体で紹介するよりも、圧倒的に生地が魅力的に見え、空間のイメージが湧きやすいとのお言葉をいただきました。ムードボードに入れたRUBELLIの生地は、以前からリブラボにハンガーサンプルとして導入していたのですが、ムードボードで見せたことで活発にご発注いただけるようになりました。
柴)たくさんの方法でアプローチをしてきましたが、何事にもスピード感を持って対応したことがポイントだと思います。忙しいICにとって、困りごとはタイムリーに応えて欲しいと思うはず。何事にも迅速に対応してきたからこそ、さらなる信頼関係を生みだすことができ、売上1位を獲得できたのだと思います。振り返れば、「これは失敗したな…」と思うこともありましたが、その失敗を1回の評価として終わらせずに、経験を活かして改善し続けられたことが、僕たち自身の成長にも繋がったと考えています。
ただ、売上1位を獲得できたのは、吉澤さんをはじめ、今回の取り組みに携わってくださった皆さんと「売上1位を獲得する」という具体的な目標を共有し、各々の強みを活かして役割分担しながら協働できたからこそです。一人で行うよりも、より大きな成果を生み出せたと感じています。
三田ガーデンヒルズ向け ムードボード展示の様子
―皆へのメッセージをお願いします。
柴)Don’t think feel! It’s gonna be a bright! 考えすぎず、自分の感じたことを実行してみてください!明るい未来になりますよ!
吉)来期も他部署の皆様にもご協力いただきながらメーカーNo1を目指していきたいと思います!ご協力のほどよろしくお願いいたします。
部署名: 営業1部
氏 名: 柴田 直人(しばた なおと)
入社日: 2019年7月
― MANASの入社経緯をお聞かせいただけますか?
柴)渋谷駅近くの焼き鳥で、四宮さんと高山さんと飲みながら誘われました。カッコよく言うとヘッドハンティングですね。(笑)前職は同じくファブリックメーカーの五洋インテックスで、ハウジング、マンション、百貨店、SHOP、コントラクトとさまざま経験して、気づけば12年勤務していましたが、マナとはこのような縁があり、現在にいたります。
― いまはどんなお客様を担当されていますか?
柴)三井デザインテック、住友不動産シスコン、意匠設計など
部署名: 営業1部
氏 名: 吉澤 絵里奈(よしざわ えりな)
入社日: 2012年7月
― MANASの入社経緯をお聞かせいただけますか?
吉)前職では得意先でもあるジアスに新卒で入社し、EU様のご自宅へカーテンの採寸からご提案、納品を行っていました。その中で何度かモリスを販売することがあり、MANASが取り扱っている商品の魅力を知りました。面接で初めてMANASのショールームに入った際には見たこともないファブリックにとても感動したのを覚えています。
― いまはどんなお客様を担当されていますか?
吉)三井デザインテック、住友不動産シスコン、意匠設計など
お客様について
客先名 | 三井デザインテック株式会社 |
事業内容 |
インテリア販売事業、空間デザインと内装施工、マンション・戸建住宅などのリフォーム、事業用建物のコンバージョン・リニューアル事業など |
販売金額 | 39期 33,752千円 / 40期 50,500千円 |
商品 |
2022年6月 モデルIC向けセミナー |
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協働者:
営業1部:御所文子
営業1部:酒井理恵子
営業2部:山邉貴士
営業企画部:山上紘子
営業企画部:鈴木麻央
営業企画部:林聖来
営業推進部:鈴木希久子
営業推進部:小澤綾乃