
商流を飛び越えて
共有ポイント
- お客様が最も重視しているポイントを引き出そう!
- そのニーズを形にできる、実現のお手伝いができるショールームを目指そう!
発表者
東京ショールーム 保科 純子(ほしな じゅんこ)
事例を通してノウハウの共有と営業プロセスの可視化を目指す「ベストプラクティス」。第24回目は東京ショールーム(以下、SR)の保科さんにお話を伺いました。保科さんがSR接客をする中で大切にしている想いをお話しいただきました。ぜひ最後までご覧ください。
― 物件の概要についてお聞かせいただけますか?
保科)(以下、保)設計事務所クウェストからのご紹介で、新築にかけるカーテンをお探しのお母さまとお嬢さまが3月に初めてご来場。そこからトータルで9回ご来場いただきました。営業先の登録はなく、得意先でイシカワが入っていたので、担当の水野さんにご協力いただきながら、最終的に納めまで関わらせていただいた物件です。
― 納品された商品をお知らせください。
保)リビングにはレースカーテンのダブルスモッグギャザーカーテン(レヴァント1+ソンブラ34)、ピアノ室にはダブルペンシルギャザーカーテン(ガーランド1)、居室にはWシェードトリム付き(フェズ+カルテットフリンジ1441+ネージュ1・ロゼット6+ネージュ1)。
追加でゴブレットスタイルのドレープカーテン(フェラーラ800+ベガ25)をお納めさせていただきました。
(左)ダブルスモッグギャザーカーテン / レヴァント1+ソンブラ34
(右)ダブルペンシルギャザーカーテン / ガーランド1
― 具体的にはどのようなプロセスで進んでいったのでしょうか?ご紹介する時には何をお見せしましたか?
保)全9回来場のうち、2回は他のSRスタッフが接客をしています。初回来場時からご希望のスタイルイメージをお持ちでしたが、生地がなかなか決まらない状態でした。スタイルイメージのすり合わせでは、ネットから画像を探してプリントアウトしてお渡し。また、ご希望のスタイルがトリムやボーダーを使用するものだったので、縫製サンプルとカットサンプルを組み合わせて具体的なサイズ感をお見せしながら固めていきました。
Wシェードトリム付き / フェズ+カルテットフリンジ1441+ネージュ1・ロゼット6+ネージュ1
今回、お客様がエンドユーザー(以下、EU)ということもあって、いつもと同様にご希望のスタイルと生地が決定した後、クウェストへその内容をお伝えしていただくようなご案内しかできず、私もしっかり納まったか心配でした。その後、お客様から「希望のスタイルが納められるか不安」というご連絡を受けたのと同時に、クウェストの担当者からも、お客様と施工業者(岩井表具店)とMANASの3社で現場打合せをしてもらえないかとお話をいただき、水野さんと共に、現調も含め現地へお伺いすることになりました。
― 生地がなかなか決められないお客様に対して、どのようにアプローチしていますか?
保)“何を一番に求められているのか”をお客様ご自身に思い出していただけるように促しています。やはりSRにご来場いただくと、たくさんの素敵な生地が目に入って「あれもかわいい…これもかわいい…!」となってしまいがち。そんな時には“お客様の一番の要望はなにか。その要望を実現させる”という軸を持って接客を進めます。今回のお客様に関しては、一番求めているのはご希望のスタイルの実現であったため、スタイルに使う生地としての向き不向きをしっかり言葉にして具体的にお伝えすることを意識しました。
― お客様から施工の相談を受けるほど信頼していただけたポイントは何だと思いますか?
保)ひとつは、お客様と納めのイメージのすり合わせが出来たことだと思います。お客様はEUのため、サンプルだけ見ても実際にカーテンになったときのイメージは想像しづらい。そのため、簡単な図説だけでなくサンプルを切り貼りしたり、実際に納める状況を再現してみたり、サイズ別に見比べるサンプルを用意して、ベストなサイズ感はどれかをお客様と相談していきました。
もうひとつは、商品の提案から実際に納品されるまでの不安や懸念事項を解消して打ち合わせを進められたこと。SRにご来場いただくお客様は、ものを探しに来るだけでなく、セレクトしたものを希望通りに納めてくれる人を探している方も多数いらっしゃいます。
しかし、SR接客では生地とスタイルのセレクト止まりが現状。どんなにお客様と一緒に理想のスタイルを作り上げても、その後はショップや施工店に引き継ぎをお願いするしかない。私たちと同じ想いで対応してくれるのかな…とモヤモヤしてしまいます。
― “私たちと同じ想い”とはどんな想いでしょうか。
保)MANASの商品が欲しいと思ってご来場されたお客様に、「これが欲しかったの!」と思っていただく。そして「MANASの商品で納められてよかった!」と感じていただくために、どんな細かな部分もお客様と打ち合わせをして、お客様に満足いただきたい!という想いで日々接客をしています。
SR接客のようす
私たちの業界には商流が存在し、基本的にはビジネスユーザー(以下、BU)の先のお客様となるお施主様とは間接的にしか関わりません。今回のようにMANAS施工が出来る場合とそうでない場合があります。しかし、目指すところはお客様がご希望されるスタイルや空間を実現し、満足していただけるような商品とサービスを提供すること、そしてBUにもMANASと仕事をしてよかったと思ってもらえること。SRを通じて、そのようなお手伝いができるといいと思います。
― 納品後、お客様との関係に変化はありましたか?または、お客様からいただいた声をお聞かせください。
保)納品後、セッティングしたカーテンを見て、「これは触れないわ、崩れたらまた保科さんをお呼びしなくちゃ!」と言っていただいて「ぜひぜひいつでも呼び出してください!」とお伝えしました。「また何かあればSRへお越し下さいね、お待ちしております。」「なんだかさみしいですね」などとお話をしていたところ「うちに遊びに来てね」と。本当にお客様といいますか、お友達のように接してくださいました。
カーテン(ゴブレットスタイル) / フェラーラ800+ベガ25
― この物件に携わってからご自身の中で何か変化はありましたか?
保)やっぱり商品に携わる仕事は楽しい!と感じました。無事商品が納まって、お客様にご満足いただけたあとの達成感。自分の自信に繋がり、次のお客様にもこの満足感を味わっていただけるように頑張ろうという気持ちになります。しばらく現場から離れていたので、こういった小さな一つ一つがうれしい、楽しい、大好き!という気持ちになります。日々接客報告書を書いていますが、担当者がつかない【SR保留】の報告書が多いことに、こんなにもったいないことはない!と営業魂が燃えてしまいます。(笑)次はここをどうにかできないか、今回の事例のように成功例を増やしていくことが私の仕事だと考えています。
―皆へのメッセージをお願いします。
保)私が新卒で入った会社では、絵画や宝飾などを欲しくもない人に販売していました。しかし、私たちのSRにはMANASの商品が欲しいと思って来てくださるお客様がたくさんいて、こんなうれしいことはないと感動したものです。そんなお客様に、ここに来てよかった!と思って帰っていただくために毎回接客をしております。聞き取り力や想像力を日々鍛えて、お客様がまた来たいと思えるSRをみなさんと一緒に作っていきたいと思っています!
部署名: 東京ショールーム
氏 名: 保科 純子(ほしな じゅんこ)
入社日: 1996年7月
― MANASの入社経緯をお聞かせいただけますか?
保)バイトです!(笑)渋谷東急百貨店本店別館インテルナ館にあったMANASのSHOP【ファブリックファーム】にアルバイトとして入社しました。1年後、社員枠が空いたので社員になれば?と言っていただきまして正社員にしていただきました。入社時、社長面接をしていないのはこの私だけです。
その後、ショップ、営業、営業サポート、人事総務を経てSRで働いています。
― いまはどんなお客様を担当されていますか?
保)ご予約いただいたお客様、そうではないお客様、EU様、プロの方、ご来場いただいたお客様皆様にご満足いただくことを目指しています!
お客様について
客先名 | クウェスト株式会社 |
事業内容 |
建築設計コンサルタント |
物件について
物件名 | 安藤様邸 |
納品年 | 2024年7月 |
商 品 |
レースカーテン・Wシェード・デザインドレープカーテン |
売 上 |
下代49万円 |