Follow your imagination ―思うがままのデジタルプリント―
共有ポイント
- お客様が描きたいイメージを具現化できる!
- デジタルプリントで提案の幅を広げよう!
発表者
営業2部 松ケ下 純子(まつがした じゅんこ)
事例を通してノウハウの共有と営業プロセスの可視化を目指す「ベストプラクティス」。
第19回目は営業2部の松ヶ下さんに、特注のプリントカーテンを納めた物件についてお話しいただきました。ぜひ最後までご覧ください。
― 物件の概要についてお聞かせいただけますか?
松ケ下)(以下、松)久米設計の担当者(建築設計)よりご連絡をいただいたのは2019年の初め頃です。カーテンを手掛けるのが初めてということで、同じ久米設計のインテリア設計部のデザイナーの方のご紹介で私までご連絡をいただきました。長野県松本市の松本市博物館の共用部に収めるカーテンをお探しでした。打ち合わせを重ね、キリーにプリントを施す特注カーテンを製作することになった物件です。
― 具体的にはどのようなプロセスで進んでいったのでしょうか?ご紹介する時には何をお見せしましたか?
松)最初は、かわいらしいプリントシアーの「scion / chiyo(廃番品)」を後防炎にて選定。しかし、お施主様である松本市から、どうしても松本市のロゴをカーテンに入れたいというご要望があり、特注のプリントカーテンをつくることになりました。山邉さんがカズマにてプリントカーテン(ラグーナにグラデーションプリントを施したもの)を製作されていたことを聞き、そのサンプルを持ってプレゼンをしに行ったところ、気に入ってくださいました。
試作する生地はラグーナの他に、遮熱品でラグーナより透け感を抑えたキリーを選定しました。デザインデータは久米設計側からお送りいただき、色はパントーンで共有してカズマへ依頼。出来上がった試作を見ると、キリーの方は色がくっきりとプリントされていたので採用し、本番製作に進みました。キリーは二重構造なので、ラグーナよりはっきりと柄が出てきたのかもしれません。
左:キリー/右:ラグーナ
また、デジタルプリントで注意が必要なのは、生地の縮みと斜行です。今回はシアー生地にプリントをしたことと、松本市のロゴを使用したデザインデータの斜行が目立ちやすく、カーテンのジョイントがどうしても合わない反がありました。そのため、1反はプリントし直しとなりましたが、最終的には上手く縫製され、現場に納品していただきました。
デザインデータ
― 工夫したポイントについてお聞かせいただけますか?
松)試作サンプルを2巾のカーテンにしてお見せしたことです。グラフィックが生地にプリントされた際のデザインの雰囲気や、全体のスケール感を確認する上でも作った方が良いと思います。生地によって収縮率も変わるので、ジョイントの確認も必要です。試作をしてみないと分からないことはたくさんあるので、最初から見積りにサンプル試作費用を入れておくことをお勧めします。
― カズマでサンプルを製作してから本製作までの流れを教えていただけますか?
松)詳細は下記のとおりです。色だしサンプルはA3くらいの生地でも製作してくれます。カラーの再現性も高く、色ブレはほとんどありませんでした。
<サンプル製作期間:約3週間>
お客様からロゴイメージ(illustratorデータ)をいただく→サンプル製作
<本製作期間:約2~3週間>
カズマへ反納品→本製作(1~2週間)→弘和にて縫製(約1週間)→現場直送(約2~3日)
※広幅はプリントできないため、品川での半裁が必須になります
★カズマ製作の詳細資料はこちらからご確認ください★
― 納品後、お客様との関係に変化はありましたか?または、お客様からいただいた声をお聞かせください。
松)最初に選定されていたscionの生地よりもだいぶ価格が抑えられ、予算内で思った通りのデザインのカーテンができたことで、設計さんからもお施主様からも喜びのコメントをいただきました。またこのような特注があった際は迷わずMANASにお声がけいただけそうです。
― 皆へのメッセージをお願いします。
松)コントラクトの物件はカーテン、椅子張り生地など特注を受ける機会が多く、何度も試作をして納めることが多々あります。そんな中、今回初めてデジタルプリントの特注をしたのですが、プリントは色の指定やデザインがそのままプリントされるので、他の製法よりも格段に楽です。そのため、デジタルプリントの特注は恐れずに受けても大丈夫です!
カズマで製作したデジタルプリントの納品事例をもうひとつご紹介。2022年10月に亀山図書館へ納品した田邉さんご担当の物件です。
― 物件の概要についてお聞かせいただけますか?
田邉)誠文社から三重県亀山市の亀山図書館に、子供たちへの読み聞かせをする際に空間を仕切るカーテンをオリジナルプリントしたいというご依頼をいただきました。
亀山市在住の絵本作家の絵をプリントすることになり、かなり細かい柄だったのでジョイントなどを確認するために2巾分の試作を製作。変則両開きのため、絵の切れる箇所や見え方の希望、床上がりなどを細かく打ち合わせしました。それを基に営業企画部の林さんへ巾繋ぎの縫い代や縦横比などを調整したデザインデータを制作してもらい、オーダーしました。
キリー(フラットカーテン)
左W7230 + 右W8590 × H,2885
部署名: 営業2部
氏 名: 松ケ下 純子(まつがした じゅんこ)
入社日: 2009年3月
― MANASの入社経緯をお聞かせいただけますか?
松)子供の頃は住宅展示場に行くことが好きで、新卒でミサワホームに入社してからもっとインテリアの勉強がしたくなり、アメリカに留学し、それ以来インテリアに関わる仕事をしています。
MANASには、あるコーディネーターさんのご紹介で縁があって入社させていただき、早15年も経ってしまいました。
― いまはどんなお客様を担当されていますか?
松)MANASへ入社以来、コントラクトの組織設計やアトリエ設計など、ほぼずっと同じお客様を担当しています。お付き合いが長いのでデザイナーさんの好みなどがわかってきて、的確な提案ができるようになってきたと思います。
お客様について
客先名 | 株式会社久米設計 |
事業内容 | 建築設計・管理、インテリアデザイン |
販売金額 | 40期 約2,000万円 |
商品 |
40期 |
物件について
物件名 | 松本市立博物館 |
納品年 | 2022年6月 |
商 品 |
キリー1(一ツ山1.3倍ヒダカーテン) |
売 上 |
120万円 |