椅子張り生地導入の秘訣
共有ポイント
- 家具メーカーの定番品にMANASの生地を導入するメリットを理解しよう!
- 導入に向けてオペレーションを固めよう!
発表者
名古屋営業所 三神 裕(みかみ ゆたか)
事例を通してノウハウの共有と営業プロセスの可視化を目指す「ベストプラクティス」。
第16回目は名古屋営業所の三神さんにお話を伺いました。家具メーカーに椅子張り生地を定番品としての導入に成功した三神さん。MANASの生地を導入するメリットを十分に理解し、それをしっかりとお客様にお伝え出来たことが成功の鍵だと言えそう。ぜひ最後までご覧ください。
― はじめに、お客様についてお聞かせいただけますか?
三神)(以下、三)飛騨高山に本社を構える柏木工(以下、柏)は、創業80年以上の歴史がある老舗家具メーカーです。柏で一番売れているシリーズは昔からの定番商品であるCIVILで、価格帯は20万~80万円ほど。ハウスメーカーが開催する家具フェアでは、ハウスメーカー担当の年間売上の約7割を占め、全体の販売先としてもコントラクトよりレジデンシャルのほうが多いそうです。ただ、価格帯的に店舗での販売は厳しく、客数も減少しているのが現状と伺えます。柏とは販売会などでお会いする程度で、今回の案件からお取引を開始しました。
― 柏木工との引き合いはどのように始まったのでしょうか?
三)柏の定番生地が廃番になったことで、企画室の方がファブリックコレクションへ新たに導入する椅子張り生地を探しに、名古屋ショールームへご来場されたのが始まりです。探されている生地の条件は無地ではない素材感のあるもので、価格帯は¥10,000/mを超えないCランク・Dランクをご希望とのこと。それまでの柏での椅子張り生地の売れ筋は、一番安価なAランクだったようで、売上を伸ばすために客単価を上げる方法を探されていました。結果的には、ヴァロンを5色(02/05/18/19/29)、2023年にはスタンチを3色(06/14/16)採用していただき、現在に至ります。
導入しているヴァロン5色(柏木工ホームページより)
※スタンチは掲載準備中とのこと
― 椅子張り生地を採用いただけた理由をお聞かせください。
三)企画室の方のミッションは、柏の条件に合う生地を見つけ出すことでした。他にはないデザイン性と素材感のある生地で、柏の試験基準値をクリアし、安定した商品供給ができるもの。「ヴァロン」は物性データにおいて再試験が必要になりましたが、担当の方がデザインを気に入ってくださり、それが後押しとなりました。
最初に求められている条件を正確に捉えることは重要だと思います。また、決定権のある方(=キーマン)が名古屋と飛騨高山という行き来できる距離にいて、直接やり取りできたことも、採用につながった理由だと思います。
― 家具メーカーの定番品にMANASの生地を導入するメリットは、何だと思いますか?
三)デザインのバリエーションは増やしつつ、お客様の在庫負担を減らせるのは、大きなメリットだと思います。品質やバッチの管理は不要となり、過剰在庫を持たなくて良いため、コスト面での軽減もされます。柏の場合、ヴァロンは25m(半反)、スタンチは30m(一反)で購入してもらい、自社工場に在庫していただいています。仮に在庫切れが発生しても、MANASの倉庫からお出しすることも可能なため、家具メーカーにとっての安心材料になるのではないでしょうか。
柏とは毎週月曜日に最新の在庫一覧表をメールでご連絡し、お互いの在庫状況を把握できる体制づくりをしています。何より商品部と堀さんの協力があってのことです。
※在庫管理表のPDFはこちら(社外秘となります)
― 今回の活動後、お客様との関係に変化はありましたか?
三)張り地をきっかけにレディメイドラグを展開したことで、カーテンメーカーとしての認識を変えられたことです。スタンチ14を貼った新作RITソファを展示会でお披露目するとのことだったので、レディメイドラグのリエージュ6151と合わせたコーディネートをご提案。価格と在庫している旨をお伝えしたところ「クオリティやデザインを踏まえるとスプリングヴァレーより全然いいじゃないか!」と絶賛してくださり、柏から見たMANASとしてのポジションを変えることが出来たと実感しました。展示会ではリエージュ6151の他にも、和テイストのSENにキャノン7777を合わせました。この展示会をきっかけに、各ショールームの責任者の方ともご挨拶することが出来、他支店でもこの組み合わせで展示してくださっています。
― 皆へのメッセージをお願いします。
三)椅子張り生地を定番化するなど、なかなか無い話だと思います。MANASの強みであるストーリー性がありデザインが素晴らしい生地は他社にはないので、まずは提案してみてはいかがでしょうか。各拠点、各部署にプロフェッショナルが多いので、遠慮なく相談していただければと思います。
部署名: 名古屋営業所
氏 名: 三神 裕(みかみ ゆたか)
入社日: 2004年6月
― MANASの入社経緯をお聞かせいただけますか?
三)13年間、五洋インテックスの営業として働いておりました。まだリビングのカーテンがプリント全盛の時代で、MANASの生地であるローズマロウ・バレンシア・デンボウグなどを現場で見る機会が多かったのを覚えています(※ミナレットはよく提案していました)。五洋インテックスの上司から誘いを受け、大阪営業所で採用いただきました。
― いまはどんなお客様を担当されていますか?
三)マンション物件を中心に三井ホームなどのハウジング、北陸3県を担当しています。
お客様について
お客様情報 | 柏木工株式会社 |
提案商品 | ヴァロン(02/05/18/19/29) スタンチ(06/14/16) |
販売金額 | 当期 197万円 / 前期 1,242万円 |
商品 |
2019年から取引を開始し、ヴァロン5色を導入。 2023年にはスタンチ3色も導入。 |