照明が空間の質を決める
共有ポイント
- ブランドを印象付けるアイコニックなデザインから紹介しよう!
- 空間の中に落とし込んだ提案をしよう!
発表者
東京ショールーム 川又 由季(かわまた ゆき)
事例を通してノウハウの共有と営業プロセスの可視化を目指す「ベストプラクティス」。
第14回目は東京ショールームの川又さんにお話を伺いました。PORTA ROMANA(以下、PR)を空間に落とし込むために川又さんはどのようなご提案をされるのか。このストーリーを読めばあなたはきっとPRの魅力に引き込まれ、すぐにでも提案したくなるはず。ぜひ最後までご覧ください。
― PRの紹介のきっかけは、どのように得ているのでしょうか?
川又)(以下、川)予約の時点で「照明」を探しに来られるお客様もいれば、東京ショールームを案内した際にPRの展示を見て興味を持たれる方もおり、ご紹介のきっかけはさまざまです。今回ご案内したお客様は、当初壁紙とカーテンを目的にご来場。サンプルをご用意している間、照明をご覧になられていたようで「商品について少しご紹介させていただけますか?」とお話したところ、興味を示され、提案のお時間をいただきました。
― PRに興味を持たれたお客様へ、どのような切り口で紹介されていますか?
川)まずはアイコニックなデザインからご紹介するようにしています。例えばアヒルやキリン、犬といったブランドを印象付けるユニークなデザインを最初にご紹介すると、自然と興味をお持ちいただけるようです。またファブリックや壁紙を探しにご来場されている方には、それらとの組み合わせを考えながらご提案します。照明は決して副商材ではなく、クッションやスツールをお勧めするのと同じようにインテリアアクセサリーとして空間を彩る+αのアイテムとして、提案するように心がけています。
― 具体的にはどのようなプロセスでご紹介されているのでしょうか?
川)ご紹介の流れは、「①商品のデザイン→②本体のフィニッシュ(商品によってはソケット部のメタルの色)→③ランプシェードの形→④シェードのファブリック仕様→⑤シェードの表地とライニング」となります。カスタマイズについては、SRで作成した資料をご覧いただきながらご説明しています。
※資料のPDFはこちらからダウンロード
― ご紹介する際に工夫していることはありますか?
川)ハンドメイドによる受注生産品のため、本体の仕上がりや色の入り方などには個体差があることを必ず説明しています。特にガラスの場合、ショールーム展示品のテーブルランプと卵型の色見本とで色の差が著しい商品を比較し、違いを納得していただけるようにしています。個体差があることはデメリットではなく、”職人によって作られる世界でひとつだけのハンドメイドランプの魅力"としてお伝えし、一点もののプレミアム感を演出するようにしています。
本体のフィニッシュのサンプル
また、照明がどこに設置されるのかを必ず確認するようにしています。PRのテーブルランプは本体とシェードを組み合わせると意外に大きいため、シェード込みのサイズをお伝えし、設置場所に収まるかを確認してもらいます。(個体差も踏まえて規格サイズよりも+5㎝ほど多くみてご案内しています。)
― ご紹介した中でお客様の琴線に触れたと感じる部分は何でしょうか?
川)お客様のご自宅にその照明が置かれたときの空間を、一緒に想像できた時だと思います。今回のお客様は、壁紙などのご提案時にダルメシアンを飼われているとお話してくださっていたので、玄関にコンソールを置き、ATTICUS Lampのシェードをワンちゃんとお揃いの斑柄にする案や、Auden LampのMothカラーでダルメシアンを彷彿させる案をご提案しました。他にも動物がお好きということから、「DUCK FEET Lampを玄関に置いたらお出迎えしてくれる姿にも愛着が湧きそうですよね」とお話ししたところ、お客様の中でもイメージが広がり、「寝室に置いてもいいわね!」とアイデアをくださるようになりました。空間の中に落とし込んだご提案ができたことで、お客様の心をつかめたような気がします。
Atticus Lamp VLB66
― ショールームでのPRの展示において工夫されていることをお聞かせください。
川)裏地と表地の組み合わせを変えた同系のシェードを9種類展示していることです。シェードは裏地の色がライニング専用紙かクリア、もしくはファブリックを貼ったものとで透過性を比較し、表地への影響を実際に体感していただくと、説得力が増します。ショールームの明かりを消してシェードを付け替えながらご案内したところ、分かりやすいと好評でした。
もうひとつは、テーブルランプの中でも小振りの商品を中心に展示品として導入していることです。ベッドサイドやシェルフのアクセントとして設置されることも多いため、意識して展示品を選定しています。2024年1月に東京ショールーム5階が新設され、インテリアシーンの中で照明をご紹介できるようになったことから、以前よりもお問い合わせが増えたと感じています。
※シェードの比較に使用している円形8インチの展示品
左の画像は透過性の比較を表している
― PRを提案していくために、何から始めてみるべきでしょうか?
川)まずはショールームの展示品の中からアイコニックなデザインの照明をひとつ選び、そのエピソードを語れるようにするのはいかがでしょうか。PRの最大の魅力はやはり唯一無二のデザイン性です。特にDuck Feet LampやGiraffe Lampはお客様の目に留まりやすく、ご提案のきっかけづくりに活躍してくれると思います。
それ以外にも、展示品の中で”このデザインは〇〇〇のようなシーンで提案できそうだな”というのをインプットしておくと、他の商材を探しにいらしたお客様へもさりげなくPRの提案に繋げられるのではないでしょうか。
― 皆へのメッセージをお願いします。
川)PRは組み合わせ次第でさまざまななシーンに合せられる汎用性の高さや“一点もの”のプレミア感、そしてなによりオブジェとしても楽しめる造形の豊かさが魅力です。その魅力を感じられる最大のチャンスこそが、ショールームで商品をご覧いただく機会だと思います。PRを納めることによって空間がどのように豊かになるか、実物をご覧いただきながら一緒にイメージを共有することで、よりリアリティのあるご提案に繋がるのではないでしょうか。
現在ショールームでは独自に紹介資料などを作成し提案アイテムとして活用していますが、これからはさらに営業の方々の販売ノウハウやニーズなど取り入れながら、スムーズなご案内が出来るよう実践していけたらと考えていますので、ぜひご意見いただけると嬉しいです!
部署名: 東京ショールーム
氏 名: 川又 由季(かわまた ゆき)
入社日: 2015年9月
― MANASの入社経緯をお聞かせいただけますか?
川)大学卒業後、家庭用医療機器の営業職を経験。その後、内装設計の仕事に興味を持ち建築・インテリアの専門学校に入学。3年間の設計事務所での勤務を経て、マナトレーディングに入社。海外のデザインやインテリアに魅力を感じていたため、よりデザインの背景などが知れる専門的な業界で働きたいと思い、現在に至ります。
― いまはどんなお客様を担当されていますか?
日々、さまざまなご物件のお客様がご来場されます。お客様へのインタビューを基に、いち早くお求めの空間イメージや条件に見合った商材をご提案出来るよう、日々見識を広めております。
お客様について
お客様情報 | 壁紙やカーテンを探しに来場されたお施主様 |
提案商品 |
Atticus Lamp VLB66 Duck Feet Lamp VLB20 Auden Lamp GLB83 |
販売金額 | ー |
商品 |
今回の接客が初めてのお客様となります |